
それは劇的だった。インドネシア時間で午後2時22分、会場の重い空気がいっぺんした。かたくなに対気候変動行程に反対していたアメリカがついに参加を表明したのだ。全世界からの、特にヨーロッパ・ユニオンからのプレッシャーにさすがのブッシュ代表団も根負けした形となった。アル・ゴア元副大統領の功績も大きいだろう。しかし一番は同じ共和党の議員や州知事らの反対行動がそうせざるを得ないようにしたのではないか。アメリカ参加表明の瞬間,議長のYvo de Boer氏は嬉し涙に手で顔を覆った。勿論問題はこれからだ。しかしこれまでアメリカは問題を問題としようとしてなかったのだ。気候変動が人為的なものであるという科学的裏づけが徐々に揃うようになって反対出来る根拠がなくなってしまった。アメリカが開催する来年のハワイ会議へのヨーロッパ・ユニオンのボイコットという脅しも効いたようだ。常にお山の大将になりたいアメリカだ。開催前から顔に泥を塗られてはたまんない。自分の国でやる会議ぐらいは主導権を握りたいところだろう。世界の二酸化炭素の三分の一以上を出しているアメリカが参加しないことにはほとんど意味がない。やっとまな板の上に乗ってくれたというところか。アメリカなしの見切り出発だった京都議定書だったが、それなりの効果を生んでいる。これでアメリカ、そしてこれから将来、膨大な排気ガスを出すことが分かっている中国、インドが同じテーブルにつくことが出来るようになった。これから削減値を巡っての討論となる。つまり問題はこれからだ。バリ会議はスタートラインに189カ国をつかせることができたと言う意味で大成功だったと言える。
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