アメリカのサブプライム ローン問題に端を発した金融危機はスペインを直撃している。スペインは元来、公定歩合が非常に高かった。それがヨーロッパユニオン加入以来、それまで考えられないほど低くなった。住宅ローンの金利が20%ほどは普通だったのだ。それが欧州連合加盟すると5%や6%で借りれるようになった。以前のことを考えると、感覚的には丸でただでお金を借りられるように思えてしまったのだろう。また日本の90年代初頭まで同じで不動産だけは値下げすることはない、不動産は確実だ、という概念が定着してしまった。これに90年代からの好景気に煽られてブームがブームを呼んだ。なにせ見る見るうちに物件が上がっていくわけだから誰しも乗り遅れまいと少々無理しても投資してしまった。しかも銀行は抵当となる住宅が乱高騰しているからすすんで金を貸してくれた。しかし物の値段は上がりぱなしがあるわけない。需要と供給で値段は決まるのだから、その需要がなくなったら値崩れするのは当然なのだが、上がっている間はそんなこと誰も考えない。直接的にはサブプライム ローン問題が引き金になったがスペインの不動産バブルも破裂してしまった。この建設ブームの時に外国人移民が大挙して入ってきた。景気が悪くなって一番先に首切りされるのが彼らだ。特に滞在証を持ってない連中は真っ先に切られた。本国に帰る連中も出てきた。当然彼らが住んでいたところは空き家になる。またブーム時に先を見越して造りだしたマンションが出来てしまうと買い手がつかずゴーストタウン化した所が郊外のほうにたくさんできてしまった。中には工事を中断しているのもある。推定によると空き家は今年の暮れまでに百五十万軒ほどに上ると言う。ことは深刻だ。写真のマンション群はアルモドバール監督が低階層の住宅というシナリオの映画(映画の名前は忘れた)で使ったことがある。
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