日本の印象

日本はやがて老人社会になると昔から言われていた。だから言葉としては分かっていたのだが具体的実感を伴うことは無かった。毎日そこに住んでると余り分からないかもしれんのだが、私のようにたまに日本に帰るとそのギャップの凄まじさは空恐ろしくなってくる。街に人が少ない。その少ない人たちも多くは老人なのだ。特に乳母車のような杖代わりの買い物車を押している老女が非常に目立った。以前駅前に必ずあった喫茶店、サラ金,語学教室,洋菓子家は無くなりパチンコ屋も一軒は閉店していた。名店街と呼ばれたショッピングモールはそれ自体が消滅していた。ブティックは一軒も無く中高年向けの洋服屋が一軒だけ。流行っている店は揚げ物一個から買えるおかず屋さんだけ。至る所でチラシを配っているのは美容室。日本の人口が減少に転じたといっても急に減るわけじゃない。にもかかわらずこのうら寂しい街並は活気ある年代層の減少以外のなにものでもない。大きなリュックを背負ってゾロゾロ賑やかに歩いていた子供たち,生きの良い声を張り上げていた魚屋や八百屋,商店街の入り口あたりに陣取って叫んでいた行商の人達。みんないなくなった。団塊の世代が定年を迎えている今日これから先この現象はもっともっと進んで行く。何ともやる切れない寂しさを感じてしまった。

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