
Puerto lapice を出ると直ぐ右手に太陽光発電の団地が見えてくる。写真は次のサービスエリアから取ることが出来る。Puerto lapiceから11km(マドリッドからは145km)走るとVillarta de san juan だ。右手にローマ橋が見えてくる。約500mほどの長さがある立派な橋だ。2000年の長い間には修復もされたようだが土台の部分は当時のまあだ。ローマ時代の建築土木技術の完成度を垣間見ることが出来る。私は不思議に思うのだが古代ローマのこれだけ高度な技術、芸術を次ぎの侵略者達は継承しなかったのだろうか。各ゲルマン民族は非常に粗放で荒っぽい民族だったようだが一度出来上がった文化は模倣し易いはずだ。人間はより利便性の高い物やより美しい物を求めるはずだと思うのだが彼らは既存の文化を踏襲しなかった。あるいは古代ローマ末期の退廃文化しか触れる機会が無かったのかもしれん。ローマ帝国の滅亡からルネッサンス間で約千年の長くて暗い中世は陰鬱な時代だったようだ。このローマ橋はGigüela川に架かっている。しかし余程雨が降らないかぎり水の流れはみれない。しかしこの下ぐらいを多分Guadiana川が流れていると思われる。一度水の流れが地に潜り込むという実に変わった川だ。この村はローマの幻の町と言われるMurumだったのではという学者もいる。そうだとすると今は寒村だが当時は栄えていたことだろう。この村にはオリーブの搾りかすを利用したバイオマス発電所がある。このCastilla-mancha自治政府はクリーンエネルギー開発に非常に積極的だ。風力,太陽光、バイオマスの発電量は13自治政府のなかでトップ、人口比でもNavarra自治政府に次いで二番目だ。
Archive for December, 2009

マドリッドを南下すること135km,アンダルシア街道と国道420号線が交差する位置にPuerto lapiceがある。ローマ時代から宿場町だったようだ。セルバンテスのドンキホーテの物語にも登場する村だ。ここにVenta del quijote という昔の旅籠やを再現したレストランがあって実にドンキホーテの物語に出てきそうな所だ。中庭には当時使っていたと思われる年代を感じさせる馬車が飾ってあり、動物の水飲み場やドンキホーテの鉄製像などもあってラマンチャ地方の雰囲気を良く醸し出している。圧巻は左手奥にあるカフェだがワイン醸造の巨大な樽があって一瞬違った世界に入ったような感じになる。Puertoとはスペイン語で峠を意味しLapiceは鉛筆の芯の材料になる黒鉛の意味でこの一帯の土は黒鉛盤である。この町だけを見ると峠という気はしないがこの町の行政区内にゆるやかだが峠がある。しかるにこのレストランは昔の日本の”峠の茶屋”というところかな。団子はないが名物にGachaというのがある。これは小麦粉を水に溶かして細かく千切ったパン、ニンニク,唐辛子,塩、オリーブオイルをぶち込んで作る元々羊飼いの特に冬の定番料理だ。他にはPisto manchegaという野菜を形がなくなるまで油で煮込んだ(炒めたではない)ものや、Boda de camacho(カマチョさんの結婚式という意味)というドンキホーテの小説にも出てくる鳥、つくね、ポテト,野菜を煮込んだシチューなどが地方色ある料理だ。どれも極々庶民的でおふくろの味という感じで、例えば外国にあるスペインレストランなんかにあるメニューではない。スペイン人のレストラン評価のWebには異句同様に少々高いが立ち寄る価値ありとなっている。そう言えば入り口の所にある売店と道を隔てた所にある店は競い合って高く売っている。ここでは競争による市場原理は逆に作動しているようだ。

コンスエグラはサフランの産地としても有名だった。過去形で言うのも今は余り栽培されてないからだ。何せ手間ひまのかかる仕事で収穫も重労働、めしべだけを取るわけで熟練してないと仕事がはかどらない。俗に言う3Kの仕事で特に若者は誰もやろうとしない。熟練者がいなくなってしまった。小規模にはやっているようだが昔のように一面の壮大なるパープル色のサフラン畑を見るのは難しくなった。残念である。グラム当たり最も高価な香料とされ満開の時に一斉に収穫する。つまり人手が必要で昔は老若男女一族郎党が時期になると集まってやっていたのだが村に若者がいなくなってしまった。したがった子供もいなくなてしまった。スペインも少子化では日本と競っている。特に地方でのそれは深刻だ。500gのサフランを得るには5万本必要だそうで、広さにすると公式サッカー場ほどにもなるという。時間に直すと20時間位の労働で中腰でやるわけだからかなり重労働だ。収穫すると直ぐにメシベだけを取り出す。これがまた気が遠くなる仕事だ。そのあと低温(30度から35度)のオーブンで10時間ほどかけて乾燥させる。この収穫から乾燥までは迅速にやらないと商品にはならないという。3000年も前の古代エジプトの時代から香料,染料、医薬品として使って来た。スペインの代表的料理のパエージャには欠かせない。また整腸,呼吸障害、月経促進,中世ではペスト,天然痘などにも薬として使った記録がある。最近では心臓病,抗がん剤,酸化防止つまり老化防止などにも効果があるとされている。これだけ効能があると日本のどこかの温泉を連想して胡散臭くなる。ただし大量摂取は危険で5gで副作用。12g以上だと致死量だそうだ。しかし12gというとどんぶり一杯位の量だ。パエージャの食い過ぎで死ぬことはない。