
マドリッドを南下すること135km,アンダルシア街道と国道420号線が交差する位置にPuerto lapiceがある。ローマ時代から宿場町だったようだ。セルバンテスのドンキホーテの物語にも登場する村だ。ここにVenta del quijote という昔の旅籠やを再現したレストランがあって実にドンキホーテの物語に出てきそうな所だ。中庭には当時使っていたと思われる年代を感じさせる馬車が飾ってあり、動物の水飲み場やドンキホーテの鉄製像などもあってラマンチャ地方の雰囲気を良く醸し出している。圧巻は左手奥にあるカフェだがワイン醸造の巨大な樽があって一瞬違った世界に入ったような感じになる。Puertoとはスペイン語で峠を意味しLapiceは鉛筆の芯の材料になる黒鉛の意味でこの一帯の土は黒鉛盤である。この町だけを見ると峠という気はしないがこの町の行政区内にゆるやかだが峠がある。しかるにこのレストランは昔の日本の”峠の茶屋”というところかな。団子はないが名物にGachaというのがある。これは小麦粉を水に溶かして細かく千切ったパン、ニンニク,唐辛子,塩、オリーブオイルをぶち込んで作る元々羊飼いの特に冬の定番料理だ。他にはPisto manchegaという野菜を形がなくなるまで油で煮込んだ(炒めたではない)ものや、Boda de camacho(カマチョさんの結婚式という意味)というドンキホーテの小説にも出てくる鳥、つくね、ポテト,野菜を煮込んだシチューなどが地方色ある料理だ。どれも極々庶民的でおふくろの味という感じで、例えば外国にあるスペインレストランなんかにあるメニューではない。スペイン人のレストラン評価のWebには異句同様に少々高いが立ち寄る価値ありとなっている。そう言えば入り口の所にある売店と道を隔てた所にある店は競い合って高く売っている。ここでは競争による市場原理は逆に作動しているようだ。
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