Archive for the 'クリーンエネルギー' Category

アンダルシア街道を行く 7


Puerto lapice を出ると直ぐ右手に太陽光発電の団地が見えてくる。写真は次のサービスエリアから取ることが出来る。Puerto lapiceから11km(マドリッドからは145km)走るとVillarta de san juan だ。右手にローマ橋が見えてくる。約500mほどの長さがある立派な橋だ。2000年の長い間には修復もされたようだが土台の部分は当時のまあだ。ローマ時代の建築土木技術の完成度を垣間見ることが出来る。私は不思議に思うのだが古代ローマのこれだけ高度な技術、芸術を次ぎの侵略者達は継承しなかったのだろうか。各ゲルマン民族は非常に粗放で荒っぽい民族だったようだが一度出来上がった文化は模倣し易いはずだ。人間はより利便性の高い物やより美しい物を求めるはずだと思うのだが彼らは既存の文化を踏襲しなかった。あるいは古代ローマ末期の退廃文化しか触れる機会が無かったのかもしれん。ローマ帝国の滅亡からルネッサンス間で約千年の長くて暗い中世は陰鬱な時代だったようだ。このローマ橋はGigüela川に架かっている。しかし余程雨が降らないかぎり水の流れはみれない。しかしこの下ぐらいを多分Guadiana川が流れていると思われる。一度水の流れが地に潜り込むという実に変わった川だ。この村はローマの幻の町と言われるMurumだったのではという学者もいる。そうだとすると今は寒村だが当時は栄えていたことだろう。この村にはオリーブの搾りかすを利用したバイオマス発電所がある。このCastilla-mancha自治政府はクリーンエネルギー開発に非常に積極的だ。風力,太陽光、バイオマスの発電量は13自治政府のなかでトップ、人口比でもNavarra自治政府に次いで二番目だ。

風力発電5


贅沢でもったいない話である.日によっては風力発電を止めているという。急増した風力発電量は夜間での需要を越えてしまった.昨今の不景気で需要が減ってしまったのだ.電気を大量に消費する工場の夜間操業は無くなり、電気代が安い夜間に行っていた鉄道の貨物運輸もグーンと少なくなった.それに反比例して風力発電の設置は年々増えている.このまま行くと2014年には全風力発電量の2%を失うことになるという.2%なんて大したこと無いようだが年間にすると原子力発電の約40日分に当たるそうだ。揚水式ダムも提案されているようだが、住民の反対が予想される。つまり揚水式ダムとは既成のダムの下にもう一つダムを造って溜まった水を電気代の安い夜間に上のダムに揚げるというもので、新しくダムを作るとなると莫大な費用が必要だし住民の反対もあるだろう。だいいち造るのに時間が掛かる。この問題は急を要するのだ.期待は電気自動車の開発だ.もう既にルノー、ニッサングループがモデル車を作っている.実用化が急務になって来た.もう一つの期待の星はバッテリーの開発だ.電気は大量貯蔵が出来ないとされてきた。しかしここにきてこの分野の技術開発は急速に伸びて来た.サンヨーは従来のバッテリーと比較すると格段に軽くて小さいものを開発している.電気が手軽に持ち運び出来る時代が来るかもしれない。

太陽光発電3(減速してしまったスペインの太陽光発電)


以前このブログ内で憂慮した(加熱するスペイン太陽光発電、2007年10月7日)ことが現実となってしまった。つまり太陽光による発電はKW当たり0,44ユーロで国が買い上げるという打ち上げ花火だ。既成の火力、水力、原発などが平均0,1ユーロだから4,4倍だ.買電価額が決まっているのだから発電コストを下げれば下げるほど企業利益が出てくる。この企業努力を狙った振興策だった。実際多くの企業がこれに殺到し、優良企業も誕生する。しかしこの打ち上げ花火は大きすぎた。国もこれほど反響があるとは思っていなかったのだろう。なんと2008年の一年間だけで200万KW、大型の原発一基分以上、この年度の世界の太陽光発電設置量の半分、2005年までこの分野で常にトップを走っていた日本のそれまでの累計量197万KWを一年で凌駕してしまった。国もそんなに支えられるものではない。この制度の見直しをせざるを得なくなった。買価価額をKWあたり0,32ユーロから0,35ユーロの間に設定し直した。これに対して企業側は余り抵抗しなかった。というのもこの短い間で30%ほどもコストダウンできていたからだ。問題は年間50万KWの上限を作ってしまったことだ。これにはパネル製造企業もソーラー団地投資家も唖然とした。将来を見込んで新工場を作ってしまった会社もあった。新規に労働者を入れたばかりの企業もあった。おまけに国は新規ソーラー団地の許可基準を厳しくしてしまった。申請1800軒のうち770がふるい落とされてしまった。(不特定多数の人から金を集めて申請する業者の中には詐欺事件もあった)ここでの問題は審議期間が長すぎることだ。半年過ぎてもまだ許可は下りない状態で企業側や投資家もうんざり、そのうち石油は下がるわ金融危機で銀行は金を貸さなくなるわで、辞退者が続出し今ではクーポにも満たない状態になってしまった。せっかく育った優良企業もこのままでは縮小あるいは倒産に追い込まれるかもしれない。