
以前このブログ内で憂慮した(加熱するスペイン太陽光発電、2007年10月7日)ことが現実となってしまった。つまり太陽光による発電はKW当たり0,44ユーロで国が買い上げるという打ち上げ花火だ。既成の火力、水力、原発などが平均0,1ユーロだから4,4倍だ.買電価額が決まっているのだから発電コストを下げれば下げるほど企業利益が出てくる。この企業努力を狙った振興策だった。実際多くの企業がこれに殺到し、優良企業も誕生する。しかしこの打ち上げ花火は大きすぎた。国もこれほど反響があるとは思っていなかったのだろう。なんと2008年の一年間だけで200万KW、大型の原発一基分以上、この年度の世界の太陽光発電設置量の半分、2005年までこの分野で常にトップを走っていた日本のそれまでの累計量197万KWを一年で凌駕してしまった。国もそんなに支えられるものではない。この制度の見直しをせざるを得なくなった。買価価額をKWあたり0,32ユーロから0,35ユーロの間に設定し直した。これに対して企業側は余り抵抗しなかった。というのもこの短い間で30%ほどもコストダウンできていたからだ。問題は年間50万KWの上限を作ってしまったことだ。これにはパネル製造企業もソーラー団地投資家も唖然とした。将来を見込んで新工場を作ってしまった会社もあった。新規に労働者を入れたばかりの企業もあった。おまけに国は新規ソーラー団地の許可基準を厳しくしてしまった。申請1800軒のうち770がふるい落とされてしまった。(不特定多数の人から金を集めて申請する業者の中には詐欺事件もあった)ここでの問題は審議期間が長すぎることだ。半年過ぎてもまだ許可は下りない状態で企業側や投資家もうんざり、そのうち石油は下がるわ金融危機で銀行は金を貸さなくなるわで、辞退者が続出し今ではクーポにも満たない状態になってしまった。せっかく育った優良企業もこのままでは縮小あるいは倒産に追い込まれるかもしれない。