
電気自動車の普及が夢でなくなってきた。携帯電話と同じように夜間充電しておき、100km走るのにわずか1.5ユーロ、排気ガスもなければ振動も騒音もない。市内の公害問題も一挙に解決だ。良いことだらけの電気自動車が何故具体化しなかったのか.当然だが問題があったからだ。色々な問題の中でも一番は経済的な、つまり高すぎたからだ。しかしここにきて政府の振興策が徐々に効果を出してきた。電気自動車自体も昔からすると考えられない価額でできそうなのだ。もうひとつ大きな要因はスペインは何度も書くがクリーンエネルギーの旗手である。特に風力発電では人口比でドイツとトップ争いをやっている。その風力発電量は一般的に夜間の方が多いのだ。だが夜間の電気使用量は昼間と比べるとグンと落ちる。家庭もそうだが鉄道や工場での使用量が激減するからだ。需要がなくて風力発電機を一時止めることもしばしばあるのだ。しかも風力発電は、近い将来今の倍になる。なんとももったいない話だ。この余剰電力の利用は真剣な問題となってきたし、将来もっと深刻な問題となる。そこで政府は自動車産業と電力会社に図って電気自動車推進の具体像を模索してきたのだが、その可能性は近づいてきた。勿論クリアしなければならない問題は数ある.給電ステーション設置の問題が大きい。ガソリンと違って充電するのに時間がかかる。一軒家の場合は家庭でできるがヨーロッパの都市部はマンション住まいがほとんどだ。しかし幾多の問題も解消されるだろう。何故なら市民の地球温暖化などの環境問題への意識は非常に高いのである。そしてそれをバックに政府も思い切った政策が取れるのだ。日本人がその方面での意識が低いとは思えないが、日本の政府や自治体はまだまだ見習う必要があると思う。バブル期にコンサートホールや美術館が日本各地に五万とできた。盆踊りの練習で使用している所はまだましだ。全く使うこともなく維持費だけは着実に掛かっている。中には怪獣のテーマパークを作ったところもあるという。あの金余りの時期に一つの自治体も太陽光発電あるいは太陽熱利用パークなどを造った所はなかった。残念でならない。所詮,日本の施政者の頭は怪獣並ということだろうか。
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スペインの京都議定書の置ける二酸化炭素排出削減義務量はクリア出来そうな雰囲気になってきた。その要因はいくつもある。まず天候が幸いしている。雨が多く水力発電というすでに整備されたインフラをフルに稼動できたこと。やはり悪天候が幸いして風力発電の稼働率が高かったこと。また風力発電自体の設置量も増えた。また昨年の石油暴騰で消費量が減った。二酸化炭素量にして二千万トン、前年比で約6%の削減となった。石炭による火力発電は36%減少、原子力発電は7%増、風力発電は18.7%増であった。二酸化炭素排出の元凶は火力発電にあるといっていい。その発電だけで16.6%も二酸化炭素排出を減少したのだ。代替エネルギー関連の政府の助成金は円で5000億ほどだそうだ。もっともこれは国民一人一人が負担しているのであり一人当たり80ユーロ負担している計算になる。アメリカの新大統領のオバマ氏も賞賛していてスペインはモデルになると言っている。そして今年はどうかというと、約7%の減少が見込まれるという。世界的な金融危機で物が売れなくなっている。工場の稼働率は19.6%落ちるといわれる。自動車産業は極端な減少だが、それだけではない。エネルギー使用が多いセメントも15.4%ダウン、それにしたがって解雇が増大し、各家庭のエネルギー消費量が激減するであろうから全体的には二酸化炭素排出7%減を見込んでいるようだ。政府は二酸化炭素排出権売買に円で約500億程考えていたようだだが、この支出分は助かることになる。当てが外れたのがこの権利を売りたがっていた中南米、東欧、アフリカ諸国だ。元々実体のないものだからこれもバブルといえなくもない。明日続けよう。

それは劇的だった。インドネシア時間で午後2時22分、会場の重い空気がいっぺんした。かたくなに対気候変動行程に反対していたアメリカがついに参加を表明したのだ。全世界からの、特にヨーロッパ・ユニオンからのプレッシャーにさすがのブッシュ代表団も根負けした形となった。アル・ゴア元副大統領の功績も大きいだろう。しかし一番は同じ共和党の議員や州知事らの反対行動がそうせざるを得ないようにしたのではないか。アメリカ参加表明の瞬間,議長のYvo de Boer氏は嬉し涙に手で顔を覆った。勿論問題はこれからだ。しかしこれまでアメリカは問題を問題としようとしてなかったのだ。気候変動が人為的なものであるという科学的裏づけが徐々に揃うようになって反対出来る根拠がなくなってしまった。アメリカが開催する来年のハワイ会議へのヨーロッパ・ユニオンのボイコットという脅しも効いたようだ。常にお山の大将になりたいアメリカだ。開催前から顔に泥を塗られてはたまんない。自分の国でやる会議ぐらいは主導権を握りたいところだろう。世界の二酸化炭素の三分の一以上を出しているアメリカが参加しないことにはほとんど意味がない。やっとまな板の上に乗ってくれたというところか。アメリカなしの見切り出発だった京都議定書だったが、それなりの効果を生んでいる。これでアメリカ、そしてこれから将来、膨大な排気ガスを出すことが分かっている中国、インドが同じテーブルにつくことが出来るようになった。これから削減値を巡っての討論となる。つまり問題はこれからだ。バリ会議はスタートラインに189カ国をつかせることができたと言う意味で大成功だったと言える。