Archive for the 'gaudi' Category

Gibraltar4 ジブラルタル4

gibraltar4.jpg
自然の要塞としてはこのジブラルタルほど完璧な所はないのではないだろうか。古代の昔から地中海洋民族は制海権をかけて争ってきた。そしてそれを得た民族は必ず巨大化した。広大な地中海の出入り口はその名も同じジブラルタルという狭い海峡(アフリカまで最短で13km)しかない。そしてそこには丸で軍艦の形をしたジブラルタルの巨岩があるのだ。地中海の喉元、あるいはその形から行っても地中海の喉仏といえる。この地(ジブラルタル)と地中海の島(結果的にはマルタ島)を軍事化すれば地中海の海上権と制空権は確保できる。そして実際にそれを実現したのがイギリスだった。フランスに言いがかりをつけてスペイン継承戦争(1701-1713年)を起こし、同盟国に引きずり込んだオランダ、オーストリアは大陸側ということもあり被害甚大だったが戦争を起こしたイギリス本国はほとんど無傷で戦利品のジブラルタルとメノルカを占領する。正にイギルスの一人がちだった。後に地中海のほぼ真ん中のマルタ島を占領するにいたって地中海の西のはずれに位置するメノルカ島には興味が失せてしまい返還される。6,5k平米、日比谷公園と同じぐらいの広さと前に書いたが50kmの道路と50kmのトンネルがあり完全に要塞化されている。特にこの地の利が有効化するのが第二次世界大戦だった。砂漠の狐と称された天才的軍事家ロンメルも本国からの軍事物質が届かずエル、アラメインの戦いで敗北することになる。つまり軍事物資を積んだドイツの輸送船がジブラルタル海峡を通るとこは不可能だったのだ。ジョン、レノンとオノヨーコまたチャールズ王子とダイアナ王妃の新婚旅行にも立ち寄りスペインを刺激し、特にチャールズ王子の結婚式にはスペイン王室は参加を拒否した。何かにつけて話題になったところである。

casa torico

dscn1746.JPG

アラゴン州のテルエル、その中心の広場で意外なものを見た。一見”ん”Gaudiだと叫んだ。だが良く見るとGaudi独特の迫力に欠けるしカタルーニャ以外のGaudiの作品は少ないから覚えているはずだ。テルエルにあったという記憶はない。近くにいた人たちに聞いたが誰も知らない。しかし気になる。一般的に言ってその土地の人に聞いても知らない場合が多い。安くてうまいレストランを聞いても当たったためしがない。考えてみたら当然で食事は家でやっているわけで外で食べるのは旅行に出たときぐらいだ。また名所旧跡にしてもその土地の人というのは知らないのが普通なのだ。それを土地の人も知らない位だからという風によく言うけどあれは勝手にそう思っているだけなのだ。常識の嘘の一つだろう。でこの作品だがPablo monguioの1912年の作でアラゴン地方におけるmodernismo(フランスで言うところのアールヌーボー)の一大傑作だそうだ。もともとLopez家という繊維で財を成した新興ブルジョア(Gaudiと経緯が似ているが考えてみると当然で大きな建物を発注できるのは限りがあった)のために建ててたのだが今は地方銀行が使っている。casa toricoとは牛舎という意味だがこれを立てる前に牛小屋があったことに由来している。彼とGaudiとの直接の接触は調べた限りなかったようだが明らかに影響が見られる。彼はバルセローナに近いタラゴナ出身で建築学校も当地に通った。多分当時の建築界の潮流がGaudiの影響下にあったものと思う。このmodernismoもいつしか勢いを失くし消滅してしまった。一つにはGaudiを超える建築家が出なかったからだろう。時代的にも政治の大混乱が始まり経済的余裕のある発注主はいなくなる。

Gaudi Casa Ballo ガウディ作のバトージョの家

Gaudi Casa Ballo Facade 1, originally uploaded by jeffschwartz.

ガウディの作品の中でもひときわ明るい幻想的なものだ。なにかワクワクさせてくれる。ガウディは自然の中に題材を求めた建築デザイナーだ。テラスの形が動物の顔に見えてくる。その明るい色調の中に忘れかけた感動を呼び起こしてくれる。たとえどんなにすばらしい作品でも二度目以降は感動が薄れるものだが、ガウディの作品は逆なのだ。見れば見るほど多様な、いや無限といえる想像力を掘り起こさせてくれる。正に建築界の魔法使いだ。一日中見てても飽きるどころかだんだん楽しくなる。後にも先にもこんな建築家は出なかった。